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ロシアの隕石は“46億歳” モスクワの研究機関が解析

2月15日、ロシア南部チェリャビンスク州に落下した隕石(いんせき)について、破片を収集し科学鑑定していたモスクワの研究機関が、金属鉄の含有率などから、隕石の種類を「普通コンドライトLL5」型と解析していたことが分かった。隕石の“年齢”は太陽系が形成されたのと同時期の46億年とし、「3千万~5千万年前」に他の天体と衝突した形跡があったことも判明した。
隕石を科学鑑定したのは、月や惑星などの調査で世界的な研究機関であるベルナツキー地球化学・分析化学研究所。落下後にスタッフが集めた約1・5キロ分の複数の破片をもとに、電子顕微鏡やX線分析装置などによる測定で、隕石の特徴を多角的に調べた。
同研究所所長で、露科学アカデミー隕石委員会トップのエリック・ガリモフ博士が産経新聞の取材に応じ、鑑定結果を明らかにした。解析データを近く国際隕石学会に提出するという。
隕石の名前については、当初、同隕石委メンバーの一人が、破片が最も早く発見された同州のチェバルクリ湖にちなんで命名することを提唱。しかしその後、破片が同州内で幅広く発見されたことから、「チェリャビンスク隕石」とすることとし、国際隕石学会に提案することも決められた。
鑑定結果によると、今回の隕石は、地球に落下する隕石のうち最も多いタイプで、組成が、約46億年前に形成された原始太陽系の物質に近い普通コンドライトの特徴を持っていた。金属鉄の含有量の多い順からH、L、LLに分類されるタイプのうち、最も少ないLL型であることや、高温・高圧力状態の母天体の小惑星の中心部付近で形成された「5型」であることも解析された。
LL5型は、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が2010年6月に地球に持ち帰った小惑星イトカワの石質の成分の1つと同じ分類になる。
また、破片の一部には亀裂が認められ、亀裂付近には、46億年前の普通コンドライトの石質とは違った年代に形成された痕跡があることも分かった。
ガリモフ博士は「この痕跡は、隕石の母天体が、何か他の天体物と大きな衝突を起こした際に高温・高圧力状態になり、溶解して形成された鉱脈と考えられる。3千万~5千万年前と推察される」と指摘している。