岩手県久慈市の約8500万年前(
白亜紀後期)の地層から、「獣脚類(じゅうきゃくるい)」(肉食恐竜)の左後ろ足の趾(し)骨(指の部分)の化石が発見されたと29日、久慈琥珀(こはく)博物館が発表した。
青森県の中学1年生が発見した。国内で分類が可能な肉食恐竜の化石の発見は10例目で、東北での発見は初めてという。
化石は長さ3・1センチ、最大幅1・3センチ。昨年5月5日、久慈市の久慈琥珀博物館を家族で訪れた青森県
南部町の中学1年、佐々木貴杜(たかと)君(13)が、同館の琥珀採掘体験場で琥珀を探していた際に発見した。同館が早稲田大国際教養学部の平山廉教授(古生物学)らに鑑定を依頼した結果、骨の形や大きさ、くぼみなどから、コエルロサウルス類に属する小型恐竜(体長1~2メートル)の左後ろ足で、内側から3本目の指の部分の骨と結論づけた。